最近では国際線のLCCが増え、海外が身近になりつつあります。しかし、これらの国際線の多くは成田や関西発着であり、地方在住者にとっては国内での移動が伴うためなかなか利用できません。直行便がない場合にはどうしてもJALやANAのお世話になることが多くなります。
JALやANAが運航する国際線の多くは東京(羽田・成田)もしくは関西発着となります。国内線と国際線を同じ会社の便(旅程)にすると料金や乗継に必要な時間の短縮などメリットがあります。
今回、JALを利用してバンコクへ移動した時(2017年6月末)の記録をまとめました。
国内線・国際線ともJAL便を利用するメリット
地方空港出発時に国際線のチェックイン手続きも可能(スルーチェックイン)
地方空港を出発し東京(羽田・成田)、関西などで国際線に乗り継ぐ場合、出発する地方空港で国内線だけでなく国際線の分まで搭乗手続きが出来ます。また、カウンターで預ける荷物も国際線の到着地まで運んでもらえます(同一空港で乗り継ぐ場合のみ)。
このサービスを受けるためには出発空港にて「出発時刻の30分前まで」に手続きを終える必要があります。このサービスを利用すると、国際線のチェックインカウンターの混雑に巻き込まれないため、非常に快適です!
乗り継ぎに必要な時間の短縮
JALでは国内線ー国際線の乗り継ぎに必要な時間(最低乗り継ぎ時間)を定めています。これを満たせば、同一旅程での予約が出来ます。同一旅程でない場合、国際線の出発空港で改めて搭乗手続きが必要となるため、最低乗り継ぎ時間が大幅に増加します(移動時間+搭乗手続き締切時間)。
下記はJAL・ANAが公開している情報ですが、これは最低限の時間ととらえたほうがよさそうです。羽田空港で他社を乗り継ぐ場合、国内線の預け入れ手荷物の受取とターミナル間の移動(60分程度)とチェックイン手続き(多くの会社が60分前締切)で最低120分、カウンター前と手荷物検査場の混雑を考慮すると3時間は欲しいかなと思います。
同一旅程の場合
航空会社 | 乗り継ぎ地点 | 乗継に必要な時間 |
JAL国内線 → JAL国際線 |
羽田空港 | 60分以上 |
成田空港 | ||
関西空港 | ||
中部空港 | ||
羽田 → 成田 | 180分以上 | |
伊丹 → 関西 | 215分以上 | |
ANA国内線
→ ANA国際線 |
羽田空港 | 70分以上 |
成田空港 | 45分以上 | |
関西空港 | 55分以上 | |
中部空港 | 60分以上 | |
羽田 → 成田 | 180分以上 | |
伊丹 → 関西 | 180分以上 |
他社便との乗継となる場合
航空会社 | 乗り継ぎ地点 | 乗継に必要な時間 |
JAL国内線 → 他社国際線 |
羽田空港 | 120分以上 |
成田空港 | 110分以上 | |
関西空港 | 80分以上 | |
中部空港 | 70分以上 | |
羽田 → 成田 | 210分以上 | |
ANA国内線
→ 他社国際線 |
電話にて問い合わせ(★) |
★ 私が問い合わせた一例
那覇空港 ANA国内線 → エバー航空国際線への乗継:150分以上
上記のメリットは同一空港での乗継時に最も効果を発揮する!
国内線と国際線の運航会社を揃えるメリットを最大限享受するためには同一空港での乗継が必須となります!国内線の到着空港と国際線の出発空港が異なる場合、
例:国内線 発着→ 羽田空港、国際線 発着 → 成田空港
- 荷物がスルー出来ない
→ 搭乗者自身で国内線の到着空港から国際線の出発空港まで運ぶ必要あり
- 最低乗り継ぎ時間の増加
→ 同一空港内と比較して2時間ほど増加する
結局、国内線が充実している羽田空港が国際線の乗継に最適
地方空港を出発して同一空港で国際線に乗り継ぐ上で重要なのは、日本と目的地を結ぶ国際線がどの空港を発着していて、その国内の空港へ地元の空港から直行便が就航しているかということになります(当たり前ですね)。したがって、JALを利用する場合(ANAも同じ)、国内線が最も充実している羽田空港が候補の第一選択肢となります。成田や関西行の国内線が増えれば状況は変わるのですが。
羽田空港での乗継(国内線から国際線へ)
ターミナル間無料連絡バス
羽田空港内の移動は「ターミナル間無料連絡バス(緑色のバス)」を利用します。繰り返しますが、車体が「緑色」のバスです。同じ乗り場から国内線間(第1⇔第2)の連絡バス(白色のバス)も出発しますので、注意が必要です。
国際線との連絡バスは第1ターミナルの1階「8番」乗り場から出発します。ANAなど第2ターミナル利用者は1階「9番」乗り場から出発します。巡回バスは
国内線第2 → 国内線第1 → 国際線
の順に止まります。国内線第1から国際線までの所要時間は約5分です。第2からは約8分となります。なお、国際線発の場合は、国内線第2まで約7分、国内線第1まで約10分となります。
ちなみに、こちらが国内線ターミナル間のみ連絡するバスです。
モノレールや京浜急行でも無料で移動可能
乗継乗車票を利用して、モノレールや京浜急行でも無料で移動できます。ただし、対象者は国内線と国際線の乗継客に限定されています。
乗継乗車票は第1ターミナル4ヶ所、第2ターミナル4ヶ所、国際線ターミナル1ヶ所の到着階案内カウンターで受け取ることが出来ます。その際はパスポートと航空券の提示が必要となり、手続きに少々時間がかかります。
乗継乗車票を受け取ったら、モノレールや京浜急行の有人改札へ向かいます。モノレールは呈示(到着駅で回収)するだけで改札を通過できますが、京浜急行の場合は乗車券と交換になり、自動改札の利用となります。
JALが運行する国際線乗り継ぎバスはない!
制限エリア内を移動する国際線乗り継ぎバス(国内線→国際線)に関して、現在JALでは運航していないそうです(2017年6月現在)。そのため、上記の手段を利用して移動してくださいとのことでした。
ANAでは制限エリア内を移動する国際線乗り継ぎバス(国内線→国際線)を運行しています。バスは第2ターミナル507番と704番から出発します。なお、対象者は「ANA国際線乗り継ぎバス乗車票」を持っている方のみとなりますので、出発時もしくは乗り継ぎ案内カウンターで問い合わせてください。制限エリアを移動し、国際線ターミナルでは出国審査場へ直結しているため、国際線ターミナルでの手荷物検査を省略できることがメリットです(結構な時間短縮になります)。
羽田空港での乗継(国際線から国内線へ)
国際線から国内線への移動は、JALが運行する連絡バスを利用すると便利です(ANAも同じ)。このバスは保安検査を受けた後に乗車するため、国内線の制限エリアに直接移動することが出来ます。国内線の混雑する保安検査場を通過しなくて済むため、とてもありがたいです。ただし、バスが運行されていない時間帯もあるため、出発時刻の確認が必要です。
国内線乗継チェックインカウンター営業時間
JAL 5:00-8:30、 9:30-11:30、 12:45-20:20
ANA 5:00-20:15
国際線ターミナルの到着階にある国内線乗継チェックインカウンターで乗継便のチェックインと預け入れ手荷物の手続きを行います。その後、反対側にある乗継客専用の保安検査場を通過します。
保安検査場通過後は1階に下り、バスを待ちます。バスの時刻表は下記の通りです。なお、JAL利用者の場合、運行されていない時間帯はターミナル間連絡バス、モノレール、京急での移動となります。
JAL専用乗継バス
時刻表
6 | 20 40 | 13 | |
7 | 00 20 40 | 14 | |
8 | 00 20 40 | 15 | 20 40 |
9 | 16 | 00 20 40 | |
10 | 00 20 40 | 17 | 00 20 40 |
11 | 00 20 40 | 18 | 00 20 40 |
12 | 19 | 00 20 40 | |
2017年6月現在 |
ANA専用乗継バス
時刻表
5 | 15 25 40 55 | 13 | 05 25 45 |
6 | 10 25 40 55 | 14 | 05 25 45 |
7 | 10 25 40 55 | 15 | 05 20 30 40 55 |
8 | 05 25 35 45 55 | 16 | 05 15 25 40 50 |
9 | 05 15 25 35 45 55 | 17 | 00 10 25 35 45 55 |
10 | 05 15 25 35 45 55 | 18 | 10 25 40 55 |
11 | 05 15 25 45 | 19 | 10 25 40 55 |
12 | 05 25 45 | 20 | 10 25 40 |
2017年6月現在 |