開業までいろいろあった桃園空港MRT(桃園機場捷運)ですが、今年の3月2日に台北車站-環北間が正式開業しました。これで台北からのアクセスも、高鐵桃園駅からのアクセスも改善すると思います。そこで、MRTに乗車してきました。
今回の目的は
- 桃園国際空港(T2しか使わないのでT2のみ)駅の構造
- 高鐵桃園駅での乗換
- 南の終点(環北)はどのようなところか
- 直達車(快速)と普通車(各駅停車)の違い
- 台北車站の他路線とのアクセス
を体験することでした。
桃園国際空港第2ターミナル駅(A13)
桃園国際空港(T2)では、地下のフードコートを目指せば駅の案内がありました。また、あちらこちらに「桃園機場捷運」の案内板が設置されていました。
開業したばかりの駅は綺麗で、駅前には案内係が配置され、すぐに声をかけてきました。日本語OKの方もいらっしゃいました。設備は台北のMRTとほとんど変わらないため、違和感なく利用できました。
改札では悠遊卡も使用できます。
普通車へ乗車
まず、高鐵桃園駅を目指しました。改札を抜けて右に進みます。多くの乗客は反対側の台北行きに乗車するため、環北方面のホームは閑散としていました。最初にホームへ到着した車両は台北からの直達車で、乗客が降りたあとは回送されていきました。
待つことさらに5分ほどで青色の普通車が到着しました。桃園国際空港(T2)で乗車した乗客は20名ほど、その他の乗客も少なく余裕をもって椅子に座れました。なお、椅子は台北MRTと同じようにプラスチック製のロングシートでしたが、乗降口付近には荷物棚が設置されていました。
高鐵桃園駅(A18)
桃園国際空港から13分ほどで高鐵桃園駅へ到着しました。高鐵との乗換は1番出口を利用します。高鐵駅地下1階に改札が新設され、MRT駅とエスカレーターで直接結ばれていました。乗換はかなり便利になっています。
エスカレーターは手前が地下の高鐵駅行き、奥が地上のバス乗り場行きとなります。
エスカレーターを降りたらすぐにチケット売り場があります。
改札もすぐ隣にあります。なお、この自動改札機は切符を表裏逆にしても通過できるタイプが設置されていました。
連絡通路ですぐに高鐵駅の構内へ。
ちなみに、MRT開通以前は空港への主要な移動手段であった連絡バスは閑散としていました。栄枯盛衰?
参考までに、MRT開通前の様子です(奥が乗り場)。写真は2015年10月撮影。この時は1時間以上待ってようやくバスに乗れました。時間調整が難しかったのも懐かしい。
南の終点、環北駅(A21)
駅の周囲は何もない…中壢駅まで延伸予定なので、ここから地下を掘り進むのでしょう。駅の裏にはバス停がありました(写真なし)。列車は折り返し運転のような形になっているようでした。
今度は北上して台北車站を目指します。
直達車へ乗車
途中、桃園国際空港第2ターミナル駅(A13)で直達車に乗り換えました。今度の座席はロングシートではありません。
普通車と同様にWiFiサービスもあります。私が使用した時には接続が不安定になることもありました。アクセスポイントが「駅」と「車両」の2種類あるようで、「車両」で接続しないと移動中に切れるようです。
停車駅案内は結構アバウトです。通過駅の数が合っていない…
車内表示で確認したところ、乗車中の最高速度は94km/hでした。
ちなみに、減速するという噂を聞いていた区間の速度は48km/hでした。これなら遅いと言われても仕方ないですね。
途中駅で普通車を追い越しました。すべてこの運用だと思います。
台北車站駅(A1)
台北車站に到着しました。
MRT松山新店線(北門駅)を利用する方は後方のエスカレーターに進みます。
台鐵、高鐵、MRT淡水信義線・板南線(台北駅)を利用の方は前方のエスカレーターに進みます。
今回は台鐵に乗り換えるため、前方のエスカレーターを利用しました。エスカレーターを1つ上がり、改札を抜けます。よく見ると、直達車と普通車で改札が分かれているのですね。
台鐵の台北駅へ進むにはさらにエスカレーターを2つ上り、直進します。
桃園MRTと台北車站を結ぶ連絡通路があり、これを道なりに進むと台北車站の地下1階へつながっていました。
やはり、台鐵への乗り換えだけでも10分は必要ですね。MRT淡水信義線・板南線はもっと時間が必要になります。
歩いた印象は、東京駅の京葉線ホームのようでした。
桃園MRTのWiFiサービスについて
WiFiサービスの利用設定は難しくないが問題もあり
駅構内および列車内では30分間無料のWiFiサービスを利用可能です。利用方法はスマホのWiFiをonにして、「TyMetro」に接続(WiFiの画面で選択)してください。パスワード等は不要です。そして、普段と同じようにインターネットに接続します。すると、下記のような画面が表示されます(中国語の場合と英語の場合があります)。
「Agree」をクリック(タップ)します。
「Click Here to Free Internet 30 minutes」をクリック(タップ)すれば利用開始となります。ただし、WiFiのアクセスポイント(AP)は車両と駅構内に大きく分けられ、駅構内のAPで接続し乗車すると途中で切れたり通信が遅くなったりという不安定さも認められました(上の写真の左上にA18と書かれているためA18の駅構内APに接続です)。また、WiFi自体にセキュリティはかかっていない点は気になる点でした。
WiFiサービスの問題点が気になるようなら、別な手段の検討を!
もし上記の点が気になる場合は、現地のプリペイドSIMカードやレンタルのWiFiルーターの利用をおすすめします。これらは日本の携帯電話会社のローミングサービスを利用するよりも安価でインターネットに接続できます。
特に、レンタルのWiFiルーターは日本を出発前に準備でき、台湾到着後にすぐ活動できるというメリットがあります。また、携帯電話会社のローミングサービスより安く、短期から長期滞在までカバーできる複数のプランがありますので、気になる方は一度検討してみてください。